都響 第816回 定期演奏会を聴きました。
ペンデレツキ:シャコンヌ─《ポーランド・レクイエム》より(1984/93/2005)
弦楽のみの編成です。1984年の作曲に後に手が加えられた。シャコンヌは2005年にサンクトゥスとアニュス・デイの間に挿入された。同年に亡くなったヨハネ・パウロ二世を追悼して作られた。」
とのこと。美しい音楽です。
「曲はアダージョ、題名通りバロック時代のシャコンヌの厳格な変奏形式で作られている。冒頭ヴィオラの揺れ動く音形とチェロの跳躍的な音型に導かれて第一ヴァイオリンが7小節のわびしい旋律主題を奏で、こえが輪郭をほぼ保ちつつ変奏反復されていく。ときに悲しみに沈むように、ときに激しく慟哭するように、重苦しい音楽が繰り広げられ、最後はハーモニクスを活かしたクラスターの響きの中に消え入るように終わる。」
武満 徹:ヴィオラ独奏と管弦楽のための《ア・ストリング・アラウンド・オータム》(1989)
「1989年、フランス革命200周年記念としてフェスティバルから委嘱された作品。大岡信の詩「沈め/詠うな/ただ黙して/秋景色をたたむ/紐となれ」に基づく。詩集「秋をたたむ紐」(A String Around Autumn)に含まれる。」
「幻想的な管弦楽の導入の後、ヴィアラ独奏が深々と旋律を歌い始め、静かなながれのうちに幾つかの旋律動機が精妙に織り合わせれながら、後期の武満らしい音世界が現出されていく。」
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 op.64
この日のプログラムの前2曲はいずれもヴィオラが意味を持っている曲。さてここでチャイコフスキーの5番とヴィオラとの関係は??? 無いかも。作曲年はフランス革命の前年。このあたりがキーかと。
下野竜也のプログラムなので考えてしまいます。考え過ぎかも、と思いながら答えが見つからない。まだまだ浅いなあ。きっと理由があるはず。
ともかく、この演奏はものすごく大きな仕上がりになりまし。予想はしていたと言え、下野らしさが出ていました。どうしてこんなに大きな演奏ができるのだろう。ネタとしても効果満点のチャイコフスキーの作品ですが、それに更に下野竜也の味付けが加わり十二分に楽しませてもらった。
第816回 定期演奏会Cシリーズ
2016年10月15日(土)14:00 東京芸術劇場コンサートホール
指揮/下野竜也
ヴィオラ/鈴木 学 *
ペンデレツキ:シャコンヌ─《ポーランド・レクイエム》より(1984/93/2005)
武満 徹:ア・ストリング・アラウンド・オータム(1989)*
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 op.64
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